News in Focus
business2026/6/13 5:30:00
「小竹向原ってどんな街?」「何もないよ」と言われたが…3路線が使える「住み心地抜群の街」が23区なのに再開発されぬ事情 | ライフ | 東洋経済オンライン

画像: Pixabay

「小竹向原ってどんな街?」「何もないよ」と言われたが…3路線が使える「住み心地抜群の街」が23区なのに再開発されぬ事情 | ライフ | 東洋経済オンライン

出典: 東洋経済オンライン (原典を開く)

ニュース概要

再開発が進む東京の中で、ひっそりと昭和の面影を残す小竹向原。交通の利便性が高まる一方で、なぜこの地にはタワーマンションや大型商業施設が現れないのか。その謎に、歴史や街並みの変遷をたどりながら迫ります…

解説

東京の街並みが急速に変わりゆく中で、なぜか昔ながらの雰囲気を色濃く残している場所があります。その一つが、練馬区と板橋区にまたがる「小竹向原(こたけむかいはら)」です。

この街は、東京メトロ有楽町線・副都心線、そして西武有楽町線という3つの路線が乗り入れる交通の要衝。都心へのアクセスも良く、住むにはとても便利な場所のはずです。しかし、駅前に目をやっても、タワーマンションが林立したり、大型商業施設が軒を連ねたりするような、いわゆる「再開発された都会の風景」は見当たりません。むしろ、昔ながらの商店街や住宅地が広がり、どこか懐かしい昭和の面影が残っています。

なぜ、これほど交通の便が良い場所が、再開発の波に乗らないのでしょうか?その背景には、いくつかの理由が考えられます。

まず、土地の権利関係が複雑であることが挙げられます。再開発を進めるには、多くの土地所有者から同意を得る必要がありますが、小竹向原のような歴史ある住宅地では、細分化された土地が多数存在し、合意形成が難しいケースが少なくありません。個人の住宅や小規模な商店が密集しているため、一つ一つの交渉に時間がかかり、計画が滞りがちになるのです。

次に、周辺環境とのバランスも関係しているでしょう。小竹向原は、閑静な住宅街として知られ、教育機関も充実しています。住民の中には、この落ち着いた環境を望む声も多く、大規模な再開発によって街の雰囲気が大きく変わることを望まない人も少なくありません。新しい施設が増えることで、交通量が増えたり、景観が変わったりすることへの抵抗感があるのかもしれません。

また、地盤の特性も影響している可能性があります。この地域は武蔵野台地の東端に位置し、一部には低地も見られます。大規模な建物を建てる際には、地盤改良など追加のコストがかかることも考えられ、それが開発の足かせとなっている可能性もゼロではありません。

もちろん、再開発が進まないことが一概に悪いわけではありません。小竹向原が持つ「住みやすさ」や「落ち着き」は、再開発によって失われがちな魅力です。都心に近いのに、ゆったりとした時間が流れるこの街は、現代人が求める「ちょうどいい」暮らしを提供しているのかもしれません。交通の便が良いにもかかわらず、どこか隠れた名所のような存在感が、小竹向原のユニークな魅力となっています。

関連データ

乗り入れ路線数
3路線(東京メトロ有楽町線・副都心線、西武有楽町線)
出典:各鉄道会社の情報
小竹向原駅の開業年
1983年
出典:東京メトロ公式サイト
練馬区の世帯数(2023年9月時点)
39万6,953世帯
出典:練馬区公式ウェブサイト
板橋区の世帯数(2023年9月時点)
30万7,816世帯
出典:板橋区公式ウェブサイト

今後の予測

小竹向原の未来は、いくつかのシナリオが考えられます。

一つは、「現状維持」のシナリオです。大規模な再開発は行われず、既存の街並みが維持されつつ、住民のニーズに応じた小規模なリノベーションや、個店による魅力的な店舗の増加が進む可能性があります。これにより、現在の落ち着いた雰囲気を保ちながら、少しずつ利便性や魅力が向上していくでしょう。

もう一つは、「緩やかな変化」のシナリオです。大規模な再開発ではなく、老朽化した建物の建て替えや、空き家を活用した小規模な集合住宅の建設などが進むかもしれません。これにより、人口構成が少しずつ変化し、新しい住民が流入することで、街に新たな活気が生まれる可能性があります。ただし、この場合も急激な変化ではなく、地域コミュニティと調和しながら進むことが予想されます。

最後に、もし大規模な再開発の機運が高まるならば、それは数十年単位の長期的なプロジェクトとなるでしょう。例えば、特定のエリアに大規模な土地が集約される機会があれば、駅前広場の整備や、商業施設と一体化した住宅の開発などが検討されるかもしれません。しかし、これは非常に多くの課題をクリアする必要があり、実現には相当な時間と労力が求められます。当面の間は、小竹向原が持つ独自の魅力が、緩やかに育まれていく可能性が高いと見られます。

ニュースタイムライン

  1. 2026年6月14日

    透けるほど薄い内臓を縫う、小児外科医に「少子化の壁」 『赤ちゃんにメスを入れる』松永正訓氏に聞く | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  2. 2026年6月14日

    【マスクvs.ベゾス】空の超高速Wi-Fiを巡る数億ドル巨額投資バトル勃発、勝者は「スターリンク」か「アマゾン・レオ」か | ビジネス | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  3. 2026年6月14日

    「AIに作業フロー書き込み」→「即解雇」…中国テック企業が進める政府の目を盗んだステルス人員削減の実態とは? | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  4. 2026年6月14日

    「またそうめんか…」を解消!フレンチ巨匠・三國シェフ直伝そうめん3種アレンジ《北海道ご当地グルメ「ラーサラ」も紹介》 | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  5. 2026年6月14日

    トランプの"援護ツイート"が物議を醸すも…アメリカが「3カ国共催」という戦略を選んだ2026年W杯招致の「裏事情」 | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  6. 2026年6月14日

    【世界は金利据え置きへ】イラン戦争100日超で中銀に深まる苦悩、その裏で日銀が「1%利上げ」に踏み切る背景事情 | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  7. 2026年6月14日

    「"豆ご飯用の豆"がない?」関西出身の生活史研究家が東京で気づいた"ご当地食材"の地域差〜47都道府県おいしいもの巡り | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  8. 2026年6月14日

    トゥキディデスと司馬遷が語る世界史の分岐点―覇権国家の興亡と秩序・安定、その歴史観の違いから米中関係を読み解く | 政治・経済・投資 | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  9. 2026年6月14日

    年2万円切られる? 青切符と自転車の未来、「自転車の社会的費用」をどのように考えるべきか | ビジネス | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  10. 2026年6月14日

    香道をテーマにした漫画・アニメを世界へ…二十一世家元がブチ上げるビジョンにビジネス界のキーパーソンも熱視線 | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

参考引用

「何もないよ」と言われたが…

東洋経済オンライン

3路線が使える「住み心地抜群の街」

東洋経済オンライン
🤖

記事AI質問チャット

PREMIUM

この記事についてAIが質問に答えます。背景・要約・影響まで深堀り。

ログインして利用

🛡️ 読者ファクトチェック0

読者が投稿し、管理者承認後に表示される事実確認情報

まだ承認済みのファクトチェックはありません。

ファクトチェックを投稿するには ログイン が必要です

関連記事

こんな記事も読まれています

コメント (0)

コメント投稿にはログインが必要です。

まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみましょう。

この記事について疑問がありますか?

事実誤認や不適切な内容について通報できます (要ログイン)。

異議申し立て・通報