
なぜ日本の会議は「結論」から始めると失敗するのか - 戦略のデザイン
ニュース概要
「構想力・イノベーション講座」(運営Aoba-BBT)の人気講師で、シンガポールを拠点に活躍する戦略コンサルタント坂田幸樹氏の最新刊『戦略のデザイン ゼロから「勝ち筋」を導き出す10の問い』(ダイヤモンド社)は、新規事業の立案や自社の課題解決に役立つ戦略の立て方をわかりやすく解説する入門書。戦略とは何か。変化の時代に、企業は何を問い直すべきなのか。
解説
「結論から話しましょう!」――。会議でよく聞かれるこの言葉、実は日本のビジネスシーンでは落とし穴になることがあるそうです。シンガポールを拠点に活躍する戦略コンサルタントの坂田幸樹さんが、最新刊『戦略のデザイン ゼロから「勝ち筋」を導き出す10の問い』で、そんな意外な真実を解説しています。
坂田さんの講座は「構想力・イノベーション講座」という名前で、多くのビジネスパーソンに戦略の立て方を教えてきました。今回の新刊は、新しい事業を考えたり、会社が抱える問題を解決したりするための「戦略」について、初心者でもわかるようにまとめた一冊です。そもそも「戦略」って何だろう? そして、めまぐるしく変化する今の時代に、企業は何を考え直せばいいのだろう? そんな疑問に答えてくれる内容となっています。
多くの日本企業では、会議でいきなり結論や提案から話し始める傾向があります。しかし、坂田さんは、こうした進め方では、本当に新しいアイデアや、会社が今後どう進むべきかといった「構想」が生まれにくいと指摘します。なぜなら、結論から話すと、その結論に至るまでの「なぜそうなるのか」という背景や、様々な可能性を検討するプロセスが省略されがちだからです。まるで、料理の完成品だけを見て、どうやって作ったのか、どんな材料を使ったのかを知らないようなものです。
真の戦略やイノベーションを生み出すためには、まず「問い」を立てることが重要だと坂田さんは言います。例えば、「私たちの強みは何だろう?」「お客様は何に困っているのだろう?」といった、物事の本質に迫る質問です。これらの問いについてじっくり考え、様々な角度から検討することで、初めて「勝ち筋」、つまり成功への道筋が見えてくるのです。会議で「結論」を急ぐあまり、この大切な「問い」のプロセスがおろそかになってしまうと、表面的で実行不可能な戦略になりかねません。変化の激しい現代だからこそ、じっくりと本質を見つめ、本質的な問いを立てる姿勢が、企業の成長には不可欠と言えるでしょう。
今後の予測
坂田さんの指摘は、多くの日本企業が抱える会議スタイルの課題に光を当てています。今後、企業が競争力を維持・向上させていくためには、単に効率を重視するだけでなく、創造性や本質的な課題解決能力を育む会議のあり方が求められるでしょう。
一つは、会議の「目的」を再定義するシナリオです。単なる情報共有や意思決定の場ではなく、新しいアイデアを生み出す「創造の場」としての会議を増やす動きが進むかもしれません。そのためには、会議の冒頭で「今日の会議で、どんな新しい発見やアイデアを生み出したいか」といった問いを共有し、参加者全員で創造的な思考を促すファシリテーションが重要になるでしょう。
もう一つは、評価制度や企業文化の見直しです。結論を早く出すことが良しとされる文化では、じっくり考えるプロセスや、たとえ結論に至らなくても質の高い議論が評価されにくい可能性があります。今後は、会議での発言内容だけでなく、議論の深さや、参加者がどれだけ本質的な問いに向き合ったかを評価するような、より柔軟な評価基準が導入されるかもしれません。これにより、社員一人ひとりが、より安心して、そして積極的に、本質的な課題解決に取り組めるようになることが期待されます。これらの変化は、日本のビジネス全体のイノベーションを加速させる一因となる可能性があります。
ニュースタイムライン
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参考引用
“戦略とは何か。変化の時代に、企業は何を問い直すべきなのか。
― ダイヤモンド・オンライン
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