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国内2026/6/17 14:00:14
「G2」目指す習近平政権 西側主導の国際秩序、切り崩し

「G2」目指す習近平政権 西側主導の国際秩序、切り崩し

出典: 毎日新聞 (原典を開く)

ニュース概要

トランプ米大統領が既存の世界秩序を壊し、米国第一主義で突き進もうとする中、世界は着実に米国離れを始めている。こうした中で相対的に評価を上げているとされる中国の周辺では何が起きているのか。中国の対外政策に詳しい青山瑠妙・早稲田大大学院アジア太平洋研究科教授に聞いた。

解説

かつて世界は、アメリカが中心となって築いた国際的なルールや枠組みの中で動いていました。例えるなら、アメリカが設計し、多くの国がそのルールに従ってプレイする「国際社会」という大きなゲームのようなものです。しかし、ここ数年でこの状況が大きく変わり始めています。

きっかけの一つは、トランプ前アメリカ大統領が掲げた「アメリカ第一主義」でした。これは、国際協調よりも自国の利益を最優先する姿勢で、それまでアメリカが主導してきた国際的な取り決めや同盟関係を重視しない動きにつながりました。たとえば、地球温暖化対策の国際的な枠組みから脱退したり、貿易問題で他国に高い関税をかけたりするなどの行動は、まさにその象徴と言えるでしょう。これにより、長年アメリカを頼りにしてきた国々の間には、「本当にアメリカはこれからも世界のリーダーであり続けるのか?」という疑問や不安が広がりました。

このような状況の中、存在感を増しているのが中国です。アメリカが「内向き」になる一方で、中国は経済力を背景に、独自の国際的な影響力を拡大しようとしています。例えば、途上国への大規模なインフラ投資を通じて、これまでアメリカや欧米諸国が影響力を持っていた地域にも深く関与するようになりました。これはまるで、アメリカが少し席を外した隙に、中国が新しいゲーム盤を広げ、新たなプレイヤーたちを呼び込んでいるかのようです。

中国が目指しているのは、アメリカと並び立つ「G2」、つまり世界を二分するような大国の地位だと言われています。これは単に経済力だけでなく、政治や外交、軍事といったあらゆる面で、アメリカと対等な影響力を持つことを意味します。これまで西側諸国、特にアメリカが中心となって作り上げてきた国際的なルールや価値観に対し、中国は独自の視点や価値観を提示し、それに賛同する国々を増やそうとしています。これは、既存のゲームのルールを書き換えたり、あるいは全く新しいゲームを始めようとする動きとも言えるでしょう。

このような動きは、私たち一人ひとりの生活にも影響を与えます。例えば、国際的な貿易のルールが変われば、私たちが購入する商品の価格や種類が変わるかもしれません。あるいは、国際的な安全保障の枠組みが変化すれば、日本の外交政策にも影響が出てくるでしょう。世界がアメリカ一極集中から多極化へと向かう中で、それぞれの国がどのような選択をし、それが私たちの未来にどう影響するのか、注意深く見ていく必要があります。

関連データ

中国のGDP(2023年)
約17.7兆ドル(世界第2位)
出典:世界銀行
アメリカのGDP(2023年)
約27.4兆ドル(世界第1位)
出典:世界銀行
中国の「一帯一路」構想参加国数
150カ国以上
出典:中国商務部
アメリカの国際機関への拠出金割合(例: 国連通常予算)
約22%(最大拠出国)
出典:国連

今後の予測

今後の国際秩序は、いくつかのシナリオが考えられます。

**シナリオ1:米中二極化の加速** アメリカと中国がそれぞれの影響力圏を明確にし、経済や技術、安全保障の面で激しい競争を繰り広げる可能性が高いです。各国はどちらか一方の陣営に属するか、あるいは両者とのバランスを取る「綱渡り外交」を迫られるでしょう。これにより、国際的な分断が深まり、グローバルな課題解決がより困難になるかもしれません。

**シナリオ2:多極化の進展** 米中だけでなく、欧州連合(EU)やインド、日本、ASEAN諸国などがそれぞれ独自の外交力を高め、多様なパワーセンターが生まれる可能性もあります。これにより、特定の国に過度に依存することなく、より柔軟な国際協調が生まれる一方で、意見の調整が複雑になることも予想されます。

**シナリオ3:国際協調の再構築** 気候変動やパンデミックなど、国境を越える地球規模の課題に直面し、米中を含む各国が対立を超えて協力する道を探る可能性もゼロではありません。ただし、そのためには各国が自国の利益だけでなく、地球全体の持続可能性を重視する姿勢が求められます。特に、テクノロジー分野での協力や競争のあり方が、今後の国際秩序の行方を大きく左右するでしょう。

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参考引用

トランプ米大統領が既存の世界秩序を壊し、米国第一主義で突き進もうとする中、世界は着実に米国離れを始めている。

毎日新聞
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