
ダークマターを持たないとみられる3例目の超淡銀河「DF9」 その形成の謎に迫った研究成果
出典: sorae (原典を開く)
ニュース概要
イェール大学の大学院生Michael Keim氏や、同大のPieter van Dokkum教授らの研究チームは、ダークマター(暗黒物質)を含まないとみられる3つ目の銀河「NGC 1052-DF9(以下、DF9)」に関す…
解説
宇宙には、目に見える星やガスだけでなく、正体不明の「ダークマター(暗黒物質)」がたくさん隠れていると考えられています。このダークマターは、銀河の形を保ったり、銀河がバラバラにならずに集まったりするのに、とても大切な役割を果たしているんです。いわば、銀河の骨組みのようなものですね。
そんな中、科学者たちが「あれ?もしかしてダークマター、なくても銀河ってできるの?」と首をかしげるような、ちょっと変わった銀河を見つけました。それが「NGC 1052-DF9」、略して「DF9」という銀河です。これまでに、ダークマターがほとんどないか、全くないと思われる銀河は2つ見つかっていますが、DF9はその3つ目にあたります。
このDF9、一体どうやってできたのか、専門家たちが頭を悩ませています。普通の銀河なら、ダークマターという「土台」がないと、たくさんの星が集まって大きな銀河になるのは難しいと考えられているからです。DF9は、見た目は普通の銀河のように見えるのに、ダークマターの「気配」がほとんどない。まるで、土台がないのに立派な家が建っているような、不思議な状態なのです。
この研究を行ったのは、イェール大学の大学院生マイケル・カイムさんと、ピーター・ヴァン・ドッkum教授を中心としたチームです。彼らは、DF9のような銀河が、宇宙の初期に、他の銀河と激しくぶつかり合ったり、合体したりする中で、ダークマターがほとんどない状態で星がたくさん作られたのではないかと考えています。まるで、たくさんの小さなブロック(銀河)が、勢いよくぶつかり合って、大きな塊(DF9)になったようなイメージです。このぶつかり合いのエネルギーで、ダークマターが吹き飛ばされてしまった、という可能性もあるのかもしれません。
もし、ダークマターがなくても銀河が作られることがあるとすれば、宇宙がどのように進化してきたのか、という私たちの理解を大きく変えることになります。SF映画のような、宇宙の壮大なドラマの謎解きが、これからも続いていきそうです。
今後の予測
DF9のようなダークマターを持たない銀河がさらに見つかる可能性は十分にあります。これまでの観測技術の進歩により、これまで見つけられなかった珍しい天体も発見できるようになってきました。今後、より高性能な望遠鏡や、宇宙全体をくまなく調べるサーベイ観測が進むことで、DF9以外にも同様の銀河が姿を現すかもしれません。
また、今回の研究は、銀河の形成メカニズムについて、新たな視点を提供しています。ダークマターの存在を前提としたこれまでの理論だけでは説明できない現象が明らかになったことで、宇宙初期の銀河形成プロセスに関する理論の修正や、新たな理論の構築が進む可能性があります。例えば、ダークマターの性質そのものに、まだ知られていない秘密があるのではないか、という仮説も出てくるかもしれません。
さらに、DF9のような銀河の「中身」を詳しく調べることで、星の誕生や進化の歴史、そして銀河の内部構造についても、さらに深い理解が得られると期待されます。ダークマターの謎が解き明かされることで、宇宙の成り立ちそのものへの理解が大きく進むかもしれません。
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参考引用
“ダークマターを含まないとみられる3つ目の銀河「DF9」
― sorae
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