
ANA・JALで異業種連携が加速!「カード決済年間300万円」のANAが高級化へかじを切る一方、「安易な改定はしない」JALが狙う若年層シフトの深層 - エアライン・鉄道の進路
ニュース概要
航空大手2社が、相次いで異業種との連携を強めている。日本航空(JAL)はNTTドコモと組み、通信サービスを通じてマイル経済圏を拡大。一方、ANAホールディングスは世界的ホテルチェーン・IHGホテルズ&リゾーツとの提携を強化し、高付加価値な旅行需要の囲い込みを進める。一見似た戦略に思えるが、その発想は百八十度異なる。非航空事業ににじむ両社の成長戦略を読み解いていく。
解説
日本の空の二大巨頭、ANAとJALが、最近になって航空事業以外の分野で、他社との協力関係を積極的に進めているのをご存じでしょうか。一見すると同じような戦略に見えますが、実はその狙いは大きく異なり、それぞれの会社の未来の姿を映し出しています。
まず、JALはNTTドコモと手を組み、通信サービスを利用する中でマイルが貯まる仕組みを作っています。これは、飛行機に乗る機会が少ない人でも、普段の生活の中でJALのマイルを意識してもらい、将来的にJALのサービスを利用してもらうきっかけを作ろうという狙いがあります。特に、スマートフォンが生活の中心となっている若い世代や、飛行機に乗る機会は少ないけれど旅行好きという層に、JALのファンになってもらおうという意図が見えます。普段使いのサービスとマイルを連携させることで、幅広い層にJALの魅力をアピールし、長期的な顧客基盤を築こうとしているのです。
一方で、ANAホールディングスは、世界的に有名なホテルグループであるIHGホテルズ&リゾーツとの提携を強化しています。こちらは、すでにANAを頻繁に利用している、あるいは高価格帯の旅行を好む顧客層に、さらに質の高いサービスを提供し、ANAのブランド価値を高めていくことを目指しています。ANAのクレジットカードで年間300万円以上決済するような、いわゆる「上顧客」を大切にし、彼らがANAを選ぶ理由を増やしていく戦略です。飛行機に乗るだけでなく、旅行全体を通してANAグループのサービスを楽しんでもらうことで、顧客の満足度を高め、他社との差別化を図ろうとしているわけです。
このように、JALが「裾野を広げる」戦略であるのに対し、ANAは「上質さを追求する」戦略と言えるでしょう。JALは、日常生活に溶け込むことで新たな顧客層を取り込み、マイル経済圏を拡大しようとしています。対してANAは、既存の優良顧客に対して、より洗練された体験を提供することで、ロイヤルティ(忠誠心)を深め、高単価な需要をしっかりと囲い込もうとしているのです。
どちらの戦略も、航空業界が直面する様々な課題、例えば燃料費の高騰やLCC(格安航空会社)との競争、そして少子高齢化による人口減少といった変化に対応しようとするものです。飛行機に乗るだけではない、顧客のライフスタイル全体に関わることで、会社の収益源を多様化し、持続的な成長を目指していると言えるでしょう。航空会社が単なる移動手段を提供するだけでなく、より豊かな体験を提供する企業へと進化しようとしている、その最前線を見ているようです。
関連データ
今後の予測
今後、ANAとJALの異業種連携は、それぞれの戦略に沿ってさらに多様化していくと予想されます。
一つのシナリオとしては、JALがさらに多くの生活密着型サービス事業者と提携し、マイルの獲得・利用機会を飛躍的に増やす可能性があります。例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、あるいは公共交通機関など、日常的に利用するサービスとの連携を深めることで、マイルを貯めるハードルを下げ、より広範な層にJAL経済圏を浸透させるでしょう。これにより、飛行機に乗る機会が少ない層もJALの顧客として取り込み、将来的な搭乗へと繋げる長期的な視点での顧客育成が進むと考えられます。
もう一つのシナリオとして、ANAは高級志向をさらに強め、富裕層向けの限定サービスや体験型商品開発に注力するでしょう。提携するホテルチェーンや高級ブランドとの共同企画が増え、例えばプライベートジェットのチャーターサービスや、世界遺産を巡るオーダーメイド旅行など、一般には手の届かないような特別な体験を提供することで、高単価な顧客の囲い込みを強化する可能性があります。これにより、ANAブランドのプレミアム感を一層高め、競合他社との差別化を鮮明にするでしょう。
両社とも、航空事業の収益基盤を安定させつつ、非航空事業からの収益を拡大することで、変化の激しい市場環境に対応していくことが予測されます。顧客のライフスタイルに合わせたサービス提供が、今後の成長の鍵となるでしょう。
ニュースタイムライン
2026年6月1日
りそなHD南社長が描く「金融と暮らしの融合」 …異業種連携で金利競争の消耗戦を抜け出し、預金獲得競争の勝者へ | ビジネス | 東洋経済オンライン東洋経済オンライン
2026年6月3日
スカイマークの筆頭株主になった「ANAでもJALでもない異色企業」の名前とその狙いとは? - 激動!エアラインダイヤモンド・オンライン
2026年6月3日
スターフライヤー「ANAでもJALでも出資はウェルカム」、町田社長が語る業界再編のゆくえと燃油高騰に負けない“台北の次の国際線”戦略の全貌 - エアライン・鉄道の進路ダイヤモンド・オンライン
参考引用
“「カード決済年間300万円」のANAが高級化へかじを切る一方、「安易な改定はしない」JALが狙う若年層シフトの深層
― ダイヤモンド・オンライン
記事AI質問チャット
PREMIUMこの記事についてAIが質問に答えます。背景・要約・影響まで深堀り。
ログインして利用🛡️ 読者ファクトチェック0
読者が投稿し、管理者承認後に表示される事実確認情報
まだ承認済みのファクトチェックはありません。
関連記事

スターフライヤー「ANAでもJALでも出資はウェルカム」、町田社長が語る業界再編のゆくえと燃油高騰に負けない“台北の次の国際線”戦略の全貌 - エアライン・鉄道の進路
2026/6/3

スカイマークの筆頭株主になった「ANAでもJALでもない異色企業」の名前とその狙いとは? - 激動!エアライン
2026/6/3

りそなHD南社長が描く「金融と暮らしの融合」 …異業種連携で金利競争の消耗戦を抜け出し、預金獲得競争の勝者へ | ビジネス | 東洋経済オンライン
2026/6/1

ニューヨーク市長マムダニ、イーロン・マスクの「資産1兆ドル突破」を受け富裕層課税を改めて主張
2026/6/14

トランプ政権による輸出規制への準拠に伴うアンソロピックのMythosおよびFableモデルへのアクセス無効化について
2026/6/14
こんな記事も読まれています
コメント (0)
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみましょう。
この記事について疑問がありますか?
事実誤認や不適切な内容について通報できます (要ログイン)。
異議申し立て・通報


