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「ボイスフィッシング」か 不正送金が相次ぎ約13億円被害
出典: NHK (原典を開く)
ニュース概要
インターネットバンキングを利用する企業に銀行をかたる自動音声の電話をかけるなどして社員にパソコンを遠隔操作できるソフトをインストールさせた上で、口座から不正送金を行う手口の被害が先月から相次ぎ、被害額…
解説
最近、「ボイスフィッシング」と呼ばれる新しい手口の詐欺が、企業のあいだで広がっているようです。これは、電話を使った詐欺なのですが、ただ「お金を振り込んでください」というのではなく、もっと巧妙なやり方で、パソコンを乗っ取られてしまうというものです。
具体的には、銀行員を名乗る自動音声からの電話がかかってきます。そして、「お客さまの口座に不審な動きがあります」とか、「システムメンテナンスが必要です」といった、もっともらしい理由で、社員に指示を出します。その指示に従って、社員がパソコンに遠隔操作できるソフトをインストールしてしまうと、犯人がパソコンを自由に操作できるようになってしまうのです。
そうなると、犯人は社員になりすまして、インターネットバンキングにログインし、会社の口座から自分たちの口座へ、ずるずるとお金を送ってしまうというわけです。この手口で、すでに約13億円もの被害が出ていると報じられています。被害は先月から相次いでいるとのことですから、あっという間に広がっていることがわかります。
この「ボイスフィッシング」という言葉、初めて聞く方もいるかもしれませんね。これは、「ボイス(音声)」と「フィッシング(詐欺)」を組み合わせた造語です。これまでの電話詐欺やメールでの詐欺(フィッシング詐欺)が、さらに進化して、よりリアルな音声で、より直接的に企業を狙うようになったと言えるでしょう。
なぜ、こんな手口が有効なのでしょうか。それは、電話口で流れる自動音声が、本物の銀行からの連絡と区別がつきにくいためと考えられます。また、企業に勤めている社員の方も、日頃から「会社の口座を守らなければ」という意識があるため、銀行からの連絡だと信じてしまいやすいのかもしれません。さらに、パソコンの操作に不慣れな社員の方がターゲットにされてしまうケースも考えられます。
この手口の怖いところは、社員が「だまされた」ということに気づくのが遅れる可能性があることです。パソコンが乗っ取られている間にも、普段と同じように仕事をしているように見えてしまうかもしれません。そして、不正送金が行われたことに気づいたときには、すでに被害が大きくなっている、ということも起こりえます。
企業にとっては、社員教育の重要性が改めて浮き彫りになったと言えるでしょう。電話での指示だけで安易にソフトをインストールしない、不審な電話がかかってきたらすぐに担当部署や警察に相談するなど、基本的な対策を徹底することが求められています。また、銀行側も、こうした新しい手口に対応するための注意喚起や、セキュリティ対策の強化が不可欠になってくるでしょう。
関連データ
今後の予測
この「ボイスフィッシング」の手口は、今後も巧妙化していく可能性があります。犯人たちは、より本物そっくりの音声を作り出したり、ターゲットとなる企業や社員の情報を事前に収集したりして、さらに信憑性を高めてくるかもしれません。
企業側としては、社員一人ひとりが詐欺の手口に対するリテラシーを高めることが急務となります。定期的な研修や、最新の詐欺事例の共有などを通じて、社員が不審な電話や指示に惑わされないようにすることが重要です。また、会社全体で、電話での指示だけで重要な操作を行わない、といったルールを明確にすることも有効でしょう。
一方で、銀行などの金融機関側も、こうした新しい詐欺の手口に対応するための技術的な対策を強化していく必要があります。例えば、不審なログインや操作を検知するシステムの精度を上げたり、顧客への注意喚起をよりタイムリーに行ったりすることが考えられます。
もしかしたら、将来的には、AI(人工知能)が電話の内容をリアルタイムで分析し、詐欺の可能性を警告してくれるようなサービスが登場するかもしれません。あるいは、多要素認証(パスワードだけでなく、指紋認証なども組み合わせる方法)をインターネットバンキングの利用にさらに必須化することで、不正アクセスを防ぐ動きも加速するかもしれません。いずれにせよ、企業、社員、そして金融機関が一体となって、この新しい脅威に立ち向かっていくことが求められます。
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参考引用
“「ボイスフィッシング」か 不正送金が相次ぎ約13億円被害
― NHK
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