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英国最大のコミュニティ太陽光発電所、系統過負荷懸念で閉鎖へ
出典: The Guardian Business (原典を開く)
ニュース概要(出典記事の要点)
デボンのスイッチオフのタイミングは「最悪」と理事会は述べており、組合員は推定200万ポンドの収益損失に直面している。英国最大のコミュニティ太陽光プロジェクトが、再生可能エネルギーによる地域送電網の過負荷を回避するため、政府のエネルギーシステムオペレーターによって、最初の夏の間閉鎖…
※ 上記は出典記事の要約です。本サイト独自の分析・背景解説は下記をご覧ください。
解説
太陽光発電は地球温暖化対策の切り札として期待されていますが、思わぬ問題が浮上しました。英国で最大規模のコミュニティ太陽光発電プロジェクトが、夏場の間、発電そのものを停止させられるという事態が起きているのです。
これは一見すると矛盾しています。政府が再生可能エネルギーを推進し、市民も参加して発電している。なのに「発電するな」と言われてしまう。その理由は、意外と単純です。太陽光で作られた電気があまりにたくさん発電され、地域の送電網がパンク状態になってしまったから。つまり、良い意味での「成功しすぎ」による悲劇なのです。
こうなる背景には、英国の電力網の構造的な問題があります。長年、化石燃料による大規模な発電所を中心に設計された送電網に、突然、太陽光や風力といった小規模だが多数の発電源が接続され始めました。晴れた日に何千という太陽光パネルから同時に電気が流れ込むと、その地域の配電網は対応できなくなってしまいます。ちょうど、細い水路にいきなり大量の水が流れ込むようなイメージです。
コミュニティ太陽光発電とは、地元の住民や組合員が共同出資して太陽光発電所を運営し、その利益を分配する仕組みです。発電への参加を通じて、エネルギーの民主化と地域活性化を同時に実現しようという試みです。多くの参加者にとって、これは単なる投資ではなく、気候変動への具体的なアクションでもあります。
デボンの現場では、この発電所の強制停止により、組合員たちが年間200万ポンド(日本円で約3億8000万円)の収益損失を被ることになりました。これは約束されていた配当が得られないという意味で、参加者たちの信頼感を大きく傷つけています。何より、タイミングが最悪だと指摘されているのは、日差しが最も強い夏場に運営できないということ。発電効率が最高の季節に真っ逆さまにストップさせられるわけです。
この問題の根本には、再生可能エネルギーの急速な普及と、電力網のインフラ整備が追いつかないギャップがあります。英国政府は2030年までに温室効果ガスを78%削減する目標を掲げていますが、その実現には何千という新しい再生可能エネルギー施設が必要です。一方で、送電網の大規模改造には時間と費用がかかります。つまり、野心的な気候目標と現実のインフラ整備の間に、深刻なズレが生じているのです。
今後、こうした問題は英国だけでなく、世界中で増えるでしょう。再生可能エネルギーへのシフトが急速に進む中、配電網の増強は待ったなしの課題です。単に発電所を作るだけでなく、それを支える電力網をどうするか。この問題を解決できる国が、脱炭素社会への転換でリードしていくことになるはずです。
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参考引用
“英国最大のコミュニティ太陽光が系統過負荷回避のため閉鎖を余儀なく
― The Guardian Business
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