News in Focus
business2026/6/20 11:00:00
習近平の甘い言葉に乗った「インドネシア高速鉄道」の末路…日本と組んだ「台湾高速鉄道」と明暗を分けた決定的な違い〈2026上期6位〉 - DOL人気記事ランキング

習近平の甘い言葉に乗った「インドネシア高速鉄道」の末路…日本と組んだ「台湾高速鉄道」と明暗を分けた決定的な違い〈2026上期6位〉 - DOL人気記事ランキング

出典: ダイヤモンド・オンライン (原典を開く)

ニュース概要

中国主導で2023年10月に開業したジャカルタ―バンドンを結ぶインドネシア高速鉄道(Whoosh)と、2007年から日本の新幹線技術を中核に運行を続ける台湾高速鉄道(THSR、通称・台湾新幹線)は、対照的な軌跡をたどっている。その決定的な違いは日中の根本的な思想の違いにあるという――。

解説

インドネシアで最近開業した高速鉄道「Whoosh(フーシュ)」と、ずいぶん前から台湾で走っている「台湾高速鉄道(通称:台湾新幹線)」は、どちらもアジアの国々の発展を象徴するプロジェクトですが、その道のりはかなり違ったものになっています。この二つの鉄道の物語は、単に技術の話だけでなく、国同士の関係性や、物事の進め方における考え方の違いを浮き彫りにしています。

まず、インドネシアのWhooshは、中国の主導で建設されました。2023年10月に営業運転を始めたばかりで、首都ジャカルタと観光都市バンドンを結んでいます。このプロジェクトは、建設費の増加や工期の遅れなど、様々な困難に直面しました。当初はインドネシア政府の財政負担なしで進められるはずが、結局は追加の資金が必要になり、インドネシア側も出資せざるを得ない状況になりました。中国側は「高速鉄道の建設を通じて、インドネシアの経済発展に貢献する」という甘い言葉でプロジェクトを進めましたが、蓋を開けてみれば、インドネシア側に多くの負担がかかっているのが現状です。さらに、中国の技術や部品が使われているため、運営面でも中国への依存度が高いと言われています。

一方、台湾高速鉄道は、日本の新幹線技術をベースに2007年から運行しています。こちらは、建設の段階から日本の技術者たちが深く関わり、日本の新幹線が培ってきた安全運行のノウハウが惜しみなく伝えられました。建設費についても、台湾側が主体となって資金調達を行い、計画通りに進められました。運行開始以来、大きなトラブルもなく、台湾の人々の生活や経済活動に欠かせない交通手段として定着しています。台湾と日本の関係性も良好で、技術移転や人材育成においても、お互いが協力し合うwin-winの関係が築かれました。

この二つの鉄道プロジェクトの決定的な違いは、協力する国が「相手国の利益をどれだけ真剣に考えているか」という根本的な思想の違いにあると言えるでしょう。中国は自国の影響力拡大や、自国製品の輸出を優先する傾向があるのに対し、日本は長期的な視点に立ち、相手国の自立や発展を支援しながら、ともに成長していく姿勢を見せます。インドネシア高速鉄道は、中国がアジアで進める巨大経済圏構想「一帯一路」の象徴の一つですが、その実態は、時に相手国に大きな負担を強いる側面も持ち合わせています。台湾高速鉄道の成功は、単に速い列車が走っているというだけでなく、信頼と協力の上に築かれた日台関係の強さを示していると言えるでしょう。この事例は、国際的なインフラプロジェクトを進める上で、目先の利益だけでなく、長期的な信頼関係や持続可能性がいかに重要であるかを私たちに教えてくれます。

関連データ

インドネシア高速鉄道 (Whoosh) 開業年
2023年10月
出典:各種報道
台湾高速鉄道 (THSR) 開業年
2007年
出典:台湾高速鉄道公式サイト
Whoosh 建設費
約73億ドル(当初計画から約12億ドル増)
出典:各種報道
Whoosh 路線距離
約142.3km (ジャカルタ〜バンドン間)
出典:各種報道
THSR 路線距離
約350km (台北〜高雄間)
出典:台湾高速鉄道公式サイト

今後の予測

今後のインドネシア高速鉄道は、いくつかのシナリオが考えられます。

**シナリオ1:中国のさらなる支援による安定化** 中国が運営面や財政面で追加的な支援を継続し、インドネシア政府との協調を深めることで、運行の安定化と利用者の増加が見込まれるかもしれません。これにより、当初の計画よりも時間はかかるかもしれませんが、最終的にはインドネシアの交通インフラとして一定の役割を果たす可能性も残されています。ただし、インドネシア側の財政負担がさらに増える可能性も否定できません。

**シナリオ2:運営課題の露呈と利用低迷** 現在の運営上の課題(高額な運賃、既存交通機関との接続の悪さなど)が解決されず、利用者が伸び悩む可能性があります。そうなると、赤字が続き、インドネシア政府にとって大きな財政的重荷となり、最終的には路線の見直しや大規模な改善策が必要になるかもしれません。中国側との関係にも亀裂が生じる可能性もあります。

**シナリオ3:段階的な改善と地域経済への貢献** 初期の課題を乗り越え、段階的に運行体制やサービスが改善され、周辺地域の開発が進むことで、徐々に利用者が増加し、地域経済に貢献する可能性も考えられます。例えば、沿線開発や観光プロモーションと連携することで、高速鉄道の利便性が向上し、新たな需要が生まれるかもしれません。しかし、これは長期的な視点と継続的な投資が必要です。

台湾高速鉄道は、今後も安定した運行を続け、台湾の主要な交通インフラとしての地位を盤石にするでしょう。将来的には、さらなる利便性向上や、他の交通機関との連携強化が図られる可能性があります。

ニュースタイムライン

  1. 2026年6月8日

    習近平の甘い言葉に乗った「インドネシア高速鉄道」の末路…日本と組んだ「台湾高速鉄道」と明暗を分けた決定的な違い - 「超一流」の流儀

    ダイヤモンド・オンライン

  2. 2026年6月16日

    インドネシア高速鉄道で露呈した「中国の弱点」、習近平が奪えない「日本の最大の資産」とは〈2026上期9位〉 - DOL人気記事ランキング

    ダイヤモンド・オンライン

  3. 2026年6月17日

    「住みよさランキング2026」北海道・東北編トップ50! 躍進する北海道の自治体 3位宮城県名取市、2位岩手県盛岡市、1位は? | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  4. 2026年6月17日

    トランプのイラン攻撃で露呈したロシアと中国の「戦略的敗北」〈2026上期8位〉 - DOL人気記事ランキング

    ダイヤモンド・オンライン

  5. 2026年6月19日

    日経平均7万円突破 動画で振り返る時価総額ランキング10年 トヨタ1強時代の終幕 (会計・財務のサイエンス)

    日経ビジネス

  6. 2026年6月19日

    「公務員の年収」が高い自治体ランキング…3位は東京都武蔵野市で2位は神奈川県川崎市、では1位は? | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  7. 2026年6月19日

    地銀再編番付2026・ROEランキング【下位47行】ワースト5位島根銀行、2位高知銀行、1位は?ROE5%未満は34行、淘汰リスク高まる“稼げない地銀” - 金融インサイド

    ダイヤモンド・オンライン

  8. 2026年6月19日

    【2026年版】「埼玉県の住宅地」地価上昇率ランキングTOP314地点 4位は所沢、3位が戸塚安行、上昇率2桁の2位&1位は? | ライフ | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  9. 2026年6月19日

    近大が再び日本一を奪還、速報!2026年最新版「一般選抜志願者数」ランキングトップ50&学部系統別志願者状況 | キャリア・教育 | 東洋経済オンライン

    東洋経済オンライン

  10. 2026年6月20日

    【起業しても絶対うまくいかない人ランキング】第2位「資金ゼロ経験ゼロで始める人」! では意外過ぎる第1位はなんだろう? - THE WEALTH LADDER 富の階段

    ダイヤモンド・オンライン

参考引用

習近平の甘い言葉に乗った「インドネシア高速鉄道」の末路…

ダイヤモンド・オンライン

日本と組んだ「台湾高速鉄道」と明暗を分けた決定的な違い

ダイヤモンド・オンライン
🤖

記事AI質問チャット

PREMIUM

この記事についてAIが質問に答えます。背景・要約・影響まで深堀り。

ログインして利用

🛡️ 読者ファクトチェック0

読者が投稿し、管理者承認後に表示される事実確認情報

まだ承認済みのファクトチェックはありません。

ファクトチェックを投稿するには ログイン が必要です

このトピックをもっと読む

関連記事

こんな記事も読まれています

コメント (0)

コメント投稿にはログインが必要です。

まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみましょう。

この記事について疑問がありますか?

事実誤認や不適切な内容について通報できます (要ログイン)。

異議申し立て・通報