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欧米関係に「重大な亀裂」=ダルダル元駐NATO米大使
ニュース概要
バラク・オバマ前大統領下でNATO米国大使を務めた経験を持つ、ハーバード大学ベルファー・センターのシニア・フェロー、イヴォ・ダルダル(Ivo Daalder)氏が「Balance of Power」に出演し、トランプ大統領とNATOのルッテ首相との会談を展望した。
解説
「トランプ流」外交が、長年築き上げてきた欧米の信頼関係に、大きなひびを入れてしまうのではないか――。そんな懸念の声が上がっています。バラク・オバマ元大統領のもとで、北大西洋条約機構(NATO)の米国大使を務めたイヴォ・ダルダルさんが、そんな警鐘を鳴らしています。
ダルダルさんは、アメリカの有力なシンクタンクであるハーバード大学ベルファー・センターのシニア・フェローという肩書を持つ、安全保障分野の専門家です。今回、彼はメディア「Balance of Power」に出演し、ドナルド・トランプ前大統領が、もし再びアメリカ大統領になった場合に、NATO加盟国の首脳とどのような関係を築くか、その展望について語りました。
特に注目されているのは、トランプ前大統領と、オランダのルッテ首相との会談です。ルッテ首相は、NATOの次期事務総長に就任することが有力視されており、アメリカとヨーロッパの橋渡し役として期待されています。しかし、トランプ前大統領は、NATOの防衛費負担について、加盟国にもっとお金を出すようにと、これまでも強く求めてきました。もし、トランプ前大統領が再びアメリカのトップになった場合、この問題でルッテ首相と激しい意見の対立が起こる可能性も考えられます。
ダルダルさんは、こうした状況を踏まえ、ヨーロッパの人々がアメリカに対して、以前のような信頼を置けなくなっているのではないかと指摘しています。アメリカが、自国の利益を最優先する姿勢を強め、同盟国との協力よりも単独行動を選ぶようなことがあれば、ヨーロッパ諸国は、自分たちの安全保障をどう守っていくべきか、新たな戦略を模索せざるを得なくなるでしょう。これは、冷戦時代から続く、アメリカとヨーロッパの強力なパートナーシップにとって、まさに「重大な亀裂」となりかねません。同盟関係のあり方そのものが、問われかねない状況と言えそうです。
今後の予測
トランプ前大統領の再登板は、NATOをはじめとする国際的な安全保障体制に大きな影響を与える可能性があります。もし彼が再び大統領となれば、現在のような同盟国との協調路線から、より「アメリカ・ファースト」を強調する外交へと舵を切ることが予想されます。
そうなった場合、ヨーロッパ諸国は、アメリカの支援が不安定になるリスクに備える必要が出てくるでしょう。各国は、防衛費の増額や、独自の安全保障政策の強化をさらに進めるかもしれません。特に、ロシアの脅威が現実味を帯びる中で、ヨーロッパ単独での防衛能力を高める動きが加速する可能性があります。
一方で、ルッテ首相のような、アメリカとの関係を重視する指導者が、トランプ前大統領との間で、いかに建設的な対話を維持できるかが鍵となります。もし、対立が深まれば、NATO内部の結束が弱まり、国際社会全体の不安定化を招く恐れもあります。逆に、巧みな外交手腕で、相互の懸念を解消し、新たな協力の形を見いだせれば、この危機を乗り越えることも可能かもしれません。
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参考引用
“Europeans are distrustful of the US
― Bloomberg
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