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南米とEPA交渉この夏にも開始 農業めぐり厳しい交渉に
出典: NHK 国際 (原典を開く)
ニュース概要
政府は、この夏にも南米の関税同盟「メルコスール」との間で、EPA=経済連携協定の交渉を始めます。牛肉をはじめとした安価な南米産農産物の輸入が拡大して、国内農業に深刻な影響が及ぶといった懸念の声も強く、厳しい交渉が予想されます。
解説
日本政府が、南米の経済的なまとまりである「メルコスール」との間で、経済連携協定(EPA)の話し合いをこの夏から始めることが分かりました。EPAというのは、国と国との間で、モノやサービスのやり取りをもっとスムーズにするための約束事のことです。特に、日本がメルコスールとの間でEPAを結ぶとなると、今までよりもたくさんの品物が、より安い値段で日本に入ってくる可能性があります。
ここで心配されているのが、国内の農業への影響です。メルコスールには、ブラジルやアルゼンチンといった、広大な土地で農業を営む国々が含まれています。これらの国々から、例えば牛肉のような農産物が、今よりもっと安く日本にたくさん入ってくると、日本の農家さんたちは、自分たちの作った農産物を売るのが難しくなってしまうかもしれません。すでに、国内の農業関係者からは、こうした懸念の声が強く上がっています。
今回のEPA交渉は、まさにこの「農業」をどうするか、という点が大きな焦点となりそうです。日本としては、国内の産業を守りたいという気持ちと、海外との貿易を活発にして経済を良くしたいという気持ちの間で、難しいバランスを取る必要が出てきます。メルコスール側は、自分たちの農産物を日本にもっと売りたいと考えているでしょうから、日本側は「国内農業への影響を最小限にするためには、どこまで関税(輸入品にかかる税金)を下げるか、あるいは下げないか」といった点を、慎重に交渉していくことになります。
過去にも、日本は他の国や地域との間でEPAを結んできましたが、そのたびに国内産業、特に農業や漁業への影響について、活発な議論が交わされてきました。今回のメルコスールとの交渉も、国民生活に身近な「食」に関わる問題であるだけに、多くの人が関心を持って見守ることになりそうです。この夏からの交渉が、どのような結果につながるのか、注目が集まります。
今後の予測
今回のメルコスールとのEPA交渉は、農業分野における国内産業保護と国際貿易促進という、相反する二つの要素をいかに両立させるかが最大の課題となるでしょう。一つのシナリオとしては、日本が譲歩する品目を限定し、特に国内生産が盛んな品目については高い関税を維持するか、あるいは段階的に引き下げることで、国内農業への打撃を最小限に抑えようとする動きが考えられます。その場合、メルコスール側は、日本市場へのアクセス拡大が限定的だと感じ、交渉が難航する可能性もあります。
別のシナリオとしては、日本が一部の農産物について関税引き下げを受け入れる代わりに、サービス分野や工業製品の分野でメルコスール側から譲歩を引き出すという展開も考えられます。この場合、国内農業への影響は避けられないものの、経済全体としては新たなビジネスチャンスが生まれるという見方もできます。また、交渉の進展によっては、国内の農業団体や消費者団体の声が、政府の交渉姿勢にさらに影響を与え、より慎重な、あるいはより積極的な姿勢へと変化していく可能性も否定できません。最終的には、両者の利害がどこまで一致するか、そして国内の合意形成をどのように進めるかが、交渉の成否を左右する鍵となるでしょう。
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参考引用
“南米とEPA交渉この夏にも開始
― NHK 国際
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