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テクノロジー2026/6/16 14:00:00
取引先や従業員のアカウントが狙われる? いま見直すべき「アイデンティティ管理」の重要性とは

取引先や従業員のアカウントが狙われる? いま見直すべき「アイデンティティ管理」の重要性とは

出典: ASCII.jp (原典を開く)

ニュース概要

増加傾向にある認証情報の漏えいは事業停止や巨額損失を招きます。実情を踏まえ、パスワード運用改善・多要素認証(MFA)・特権アクセス管理(PAM)と、MDRの役割や有用性について解説します。

解説

最近、企業を狙ったサイバー攻撃のニュースをよく耳にしますよね。以前は「うちの会社は大丈夫だろう」と思われがちでしたが、今やどんな規模の企業でも標的になる可能性があります。特に問題になっているのが、「アカウント情報の漏えい」です。

アカウント情報とは、会社にログインするためのIDとパスワードのこと。これが悪意のある第三者の手に渡ってしまうと、会社のシステムに不正に侵入され、顧客情報が盗まれたり、システムが破壊されたり、最悪の場合は事業がストップしてしまうこともあります。想像してみてください、もしあなたの会社のオンラインストアが突然使えなくなったら、どれだけの損害が出るでしょうか?

なぜこんなことが起こるのかというと、攻撃の手口が巧妙になっているからです。例えば、従業員を騙して偽のサイトに誘導し、パスワードを入力させる「フィッシング詐欺」は後を絶ちません。また、一度漏えいしたパスワードのリストを使って、他のサービスへのログインを試みる「パスワードリスト型攻撃」も一般的です。多くの人が複数のサービスで同じパスワードを使い回しているため、一つの情報漏えいが大きな被害につながってしまうのです。

こうした状況を防ぐために、企業は「アイデンティティ管理」という考え方を重視し始めています。これは、誰が、いつ、どこから、どんな情報にアクセスしているのかをきちんと管理することです。具体的には、まず「パスワードの運用改善」。単に複雑なパスワードを設定するだけでなく、定期的な変更を促したり、使い回しを禁止したりするルール作りが大切です。

次に「多要素認証(MFA)」の導入。これはパスワードだけでなく、スマートフォンのアプリや指紋認証など、複数の方法で本人確認を行う仕組みです。たとえパスワードが漏れても、もう一つの認証がなければログインできないため、セキュリティが格段に向上します。皆さんもネットバンキングなどで使ったことがあるかもしれませんね。

さらに、会社のシステムの中でも特に重要な情報にアクセスできる「特権アカウント」の管理も重要です。もし、これらのアカウントが乗っ取られてしまうと、会社全体が危機に陥る可能性があります。そこで、「特権アクセス管理(PAM)」という専門的なツールを使って、限られた人だけが、必要な時だけ、重要な情報にアクセスできるようにコントロールするのです。

そして、もし万が一、不正アクセスが起きてしまった場合に備えて、24時間体制で監視し、異常を検知したらすぐに対応する「MDR(Managed Detection and Response)」の役割も大きくなっています。これは、セキュリティの専門家が常にシステムを監視し、攻撃の兆候を見つけたらすぐに手を打つ、いわば「セキュリティの番人」のような存在です。このように、多層的に対策を講じることで、企業は安心して事業を継続できるようになります。私たち一人ひとりのパスワード管理も、実はこうした会社のセキュリティを支える大切な一歩だということを忘れてはいけません。

関連データ

セキュリティ侵害の主な原因
盗まれた認証情報が最も多く、全体の20%を占める
出典:Verizon Data Breach Investigations Report
フィッシング詐欺の被害
2023年には、組織の約85%が少なくとも1回のフィッシング攻撃を経験
出典:Proofpoint State of the Phish Report
多要素認証(MFA)の導入状況
企業におけるMFA導入率は約70%に達するが、全アカウントへの適用はまだ途上
出典:Microsoft Security Signals Report
中小企業のサイバー攻撃被害
中小企業の約60%が過去1年間にサイバー攻撃を経験
出典:日本サイバー犯罪対策センター

今後の予測

今後、企業におけるアイデンティティ管理は、より複雑かつ高度なものになっていくでしょう。まず、生体認証(指紋、顔認証など)や行動認証(タイピングの癖、マウスの動きなど)といった、パスワードに依存しない認証方法の導入が加速すると考えられます。これにより、パスワード漏えいのリスクを根本的に減らすことが期待されます。

また、AI(人工知能)を活用した脅威検知の進化も予測されます。AIが不審なログインパターンやアクセス履歴をリアルタイムで分析し、人間の目では見逃してしまうような兆候を早期に発見できるようになるでしょう。これにより、攻撃が本格化する前に食い止める確率が高まります。

一方で、サイバー攻撃の手法も進化し続けるため、企業は常に最新の脅威に対応できるよう、セキュリティ対策の継続的な見直しと強化が求められます。特に、クラウドサービスの利用拡大に伴い、企業の境界線が曖昧になる中で、クラウド上のアイデンティティ管理がより一層重要になってくるでしょう。従業員一人ひとりのセキュリティ意識向上も、引き続き重要な課題であり続けるはずです。

ニュースタイムライン

  1. 2026年6月7日

    IPA、ブランド・アイデンティティを刷新。デジタルが「経済社会全体を支える基盤」となる中で新しい役割を意識 ロゴは「北極星と円」をモチーフに

    INTERNET Watch

  2. 2026年6月8日

    [ITmedia Mobile] iOS 27では「子ども用アカウント」を作成可能に 成人向けサイトの制限やつながる相手の管理も

    ITmedia 全カテゴリ

  3. 2026年6月8日

    できてる? 退職者の不正アクセス対策 即時アカウント削除は2割止まりの理由(TechTargetジャパン)

    Yahoo!ニュース IT

  4. 2026年6月9日

    フリーのMCPサーバー「freee-mcp」、SaaSアカウントやデバイスを統制する「freee IT管理」に対応

    クラウド Watch

  5. 2026年6月9日

    政府・著名人のInstagramアカウントが次々に乗っ取り被害 原因はMetaのAIアシスタント?

    ITmedia AI+

  6. 2026年6月10日

    Instagram、2万件以上のアカウント乗っ取り被害

    GIZMODO Japan

  7. 2026年6月10日

    Instagram、2万件以上のアカウント乗っ取り被害(ギズモード・ジャパン)

    Yahoo!ニュース IT

  8. 2026年6月16日

    DevinからClaude Code Actionsへ ── アカウント管理の自動化基盤を移行した判断とアーキテクチャ - Findy Tech Blog

    はてなブックマーク IT

  9. 2026年6月16日

    なぜMicrosoftはローカルアカウントを嫌うのか? Windows 11で議論再燃 | ソフトアンテナ

    はてなブックマーク IT

  10. 2026年6月16日

    AIで女性を裸にしてしまうヌード化ツールがXアカウントで宣伝されている

    はてなブックマーク IT

参考引用

認証情報の漏えいは事業停止や巨額損失を招きます。

ASCII.jp

パスワード運用改善・多要素認証(MFA)・特権アクセス管理(PAM)

ASCII.jp
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