
考えをイラストに 北大同期の2人が挑む、「対話」で課題解決
出典: 毎日新聞 (原典を開く)
ニュース概要
数十人が集まった会議室。参加者の説明に耳を傾けながら、張り出された模造紙に色とりどりのペンでイラストを描き、線や矢印でキーワードをつなげていく。 手描きの絵や図表で説明を整理し、分かりやすく伝える「グラフィック・ファシリテーション(GF)」を会議やワークショップなどで提供している会社「たがやす」
解説
会議や議論で「話がまとまらない」「結局何が決まったんだっけ?」と感じた経験、誰にでもあるのではないでしょうか。そんなモヤモヤを解消する新しい手法として、いま注目を集めているのが「グラフィック・ファシリテーション(GF)」です。
GFとは、会議中の発言やアイデアを、その場でイラストや図にして可視化していく手法のこと。文字ばかりの議事録とは違い、絵や図、色、矢印などを駆使して、参加者の発言や思考の流れをリアルタイムで「見える化」します。まるで、会議室に大きなホワイトボードがあり、そこにみんなの考えがどんどん絵になっていくようなイメージですね。これにより、複雑な情報も一目で理解しやすくなり、参加者全員が同じ認識を共有しやすくなるんです。
このGFを提供する会社「たがやす」は、北海道大学の同期生が立ち上げた会社だそうです。彼らは、単に絵を描くだけでなく、議論の進行役(ファシリテーター)としての役割も果たします。つまり、参加者の発言の意図を汲み取り、それを分かりやすい絵に落とし込みながら、時には問いかけをして議論を深める手助けもするわけです。これは、単なる記録係ではなく、議論の質を高めるための重要な役割と言えるでしょう。
なぜ今、GFが求められているのでしょうか。現代のビジネスシーンでは、多様な価値観を持つ人々が集まり、複雑な課題に取り組む機会が増えています。しかし、言葉だけではどうしても誤解が生じたり、一部の意見だけが目立ってしまったりすることがあります。GFは、言葉の壁を越えて直感的に情報を共有できるため、参加者全員が主体的に議論に参加しやすくなります。例えば、抽象的なアイデアも絵にすることで具体性が増し、「ああ、そういうことか!」と納得感が深まるのです。
また、GFは会議の「後」にも効果を発揮します。絵になった議事録は、後から見返しても内容を思い出しやすく、関係者への情報共有もスムーズになります。文字だけの議事録よりも、ずっと記憶に残りやすいですよね。このように、GFは会議の「見える化」を通じて、コミュニケーションの質を高め、組織の生産性向上にも貢献する可能性を秘めていると言えるでしょう。
関連データ
今後の予測
グラフィック・ファシリテーションの需要は、今後も拡大していくと予測されます。
**シナリオ1:ビジネスシーンでのさらなる普及** リモートワークの定着や多様な働き方の進展により、対面でのコミュニケーションの質を高めることの重要性が増しています。オンライン会議ツールへのGF機能の統合や、専門のGF人材の育成・派遣サービスが活発化し、大手企業だけでなく中小企業でも導入が進むでしょう。特に、新規事業開発や組織改革など、複雑な議論が求められる場面での活用が期待されます。
**シナリオ2:教育・地域活動への展開** ビジネスだけでなく、教育現場でのグループワークや地域住民との話し合いなど、多様な人々が意見を出し合う場面での導入も進む可能性があります。子どもから大人まで、誰もが理解しやすい形で意見を共有できるGFは、合意形成を促し、より良い社会づくりに貢献するツールとして注目されるでしょう。市民参加型の政策決定プロセスなどでも活用されるかもしれません。
**シナリオ3:AIとの融合による進化** 将来的には、AIが発言内容をリアルタイムで解析し、自動的にグラフィックを生成する技術も登場するかもしれません。これにより、専門家がいなくても手軽にGFを活用できるようになり、より多くの場面で「見える化」された議論が実現する可能性もあります。ただし、人間の持つ共感力や洞察力に基づいた「対話」の質をどこまでAIが再現できるかが鍵となるでしょう。
ニュースタイムライン
2026年6月3日
天皇陛下「国際協調による課題解決に敬意」 世界島嶼国海洋会議朝日新聞デジタル
2026年6月10日
若者目線のネットリテラシー教育を 現役慶応大生が課題解決に挑む毎日新聞
参考引用
“手描きの絵や図表で説明を整理し、分かりやすく伝える「グラフィック・ファシリテーション(GF)」を会議やワークショップなどで提供している会社「たがやす」
― 毎日新聞
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