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アッヴィ、炎症性疾患治療薬獲得へアポジーを109億ドルで買収
出典: Financial Times World (原典を開く)
ニュース概要
製薬会社の5年半ぶりの大型買収は、同分野でのM&A急増の中で行進の最中に行われた
解説
製薬業界では、新しい薬の開発や、すでに売れている薬の特許が切れた後の競争に勝つために、他の会社を買収することがよくあります。今回、アメリカの製薬大手アッヴィが、イギリスの製薬会社アポジーを約109億ドル(日本円で約1兆6000億円以上!)で買収するというニュースがありました。これは、アッヴィにとって5年半ぶりとなる大きな買収で、製薬業界全体で「M&A(合併・買収)」が活発になっている流れの中で起きた出来事です。
アッヴィは、関節リウマチなどの「炎症性疾患」という、体の免疫システムが自分自身の組織を攻撃してしまう病気の薬で世界的に有名です。特に「ヒュミラ」という薬は、アッヴィの売上の半分以上を占めるほどの大ヒット商品でした。しかし、このヒュミラの特許(特許権)が切れると、他の会社も同じような薬を安く作って販売できるようになります。そうなると、アッヴィの売上は大きく減ってしまう可能性があります。そのため、アッヴィは新しい柱となる薬や事業を見つける必要に迫られていたのです。
そこで目をつけたのが、アポジーでした。アポジーは、アッヴィが得意とする炎症性疾患の分野で、新しい治療薬を開発している会社です。特に、アッヴィがすでに持っている薬では効果が十分でなかった患者さんにも効く可能性のある薬を持っていると期待されています。今回の買収は、アッヴィが将来の売上減少に備え、新しい成長の種を確保するための戦略と言えるでしょう。
製薬業界では、新しい薬の研究開発には莫大な費用と長い時間がかかります。そのため、自社でゼロから開発するよりも、有望な技術や製品を持っている会社を買収する方が、早く市場に新しい薬を届けられる場合があります。アポジーの買収は、まさにその「M&A」という近道を使ったアッヴィの戦略なのです。
関連データ
今後の予測
この買収が成功すれば、アッヴィは炎症性疾患の分野での地位をさらに固めることができるでしょう。特に、これまで十分な治療法がなかった患者さんたちにとっては、新しい希望の光となる可能性があります。アッヴィは、アポジーが開発中の薬を自社の強力な販売網に乗せることで、市場でのシェアを拡大し、ヒュミラの特許切れによる売上減少をカバーしようとするはずです。
一方で、買収した会社が持つ技術や製品が、期待通りに市場で受け入れられるとは限りません。新しい薬の開発は、臨床試験(実際に人を使って薬の効果や安全性を調べる試験)の段階で失敗することも少なくありません。また、他の製薬会社も同様の分野で新しい薬を開発しているため、競争は激しさを増すでしょう。アッヴィがアポジーの技術をうまく活用し、スムーズに新薬を市場に投入できるかどうかが、今後の業績を左右する重要なポイントとなります。
さらに、製薬業界全体のM&Aの流れは今後も続くと考えられます。大手企業は、自社のポートフォリオ(持っている薬の種類)を強化するために、有望なバイオベンチャー(新しい技術を持った小さな製薬会社)などを積極的に買収していくでしょう。これにより、業界の再編が進み、より革新的な治療法が生まれる可能性もあれば、大手企業による寡占化(一部の企業が市場を支配すること)が進む可能性も考えられます。
ニュースタイムライン
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参考引用
“製薬会社の5年半ぶりの大型買収
― Financial Times World
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