
「箱の中の羊」是枝裕和が早稲田大学で講義、大悟の歩く姿は「ずっと見てられる」
出典: 映画ナタリー (原典を開く)
ニュース概要
映画「箱の中の羊」の監督を務めた是枝裕和が、6月13日に東京・早稲田大学で行われた講義「マスターズ・オブ・シネマ」に登壇。約250名の学生を前に制作秘話や作品に込めた思いを語った。
解説
映画監督の是枝裕和さんが、先日、早稲田大学の講義に登壇し、ご自身の最新作『箱の中の羊』について学生たちに語りかけました。是枝監督といえば、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞した『万引き家族』をはじめ、社会の片隅に生きる人々の姿を温かく、そして時に厳しく描き出すことで知られています。
彼の作品には一貫して、家族のあり方や、社会の中で見過ごされがちな小さな声に耳を傾ける視点があります。今回の『箱の中の羊』も、きっとそうしたテーマが込められていることでしょう。大学での講義という形で、若い世代に直接、作品の背景や制作の裏側を伝える機会は、映画を志す学生たちにとってはもちろん、映画に興味を持つ多くの人にとっても貴重な体験になったはずです。
特に興味深いのは、監督が作品について語る際に、お笑い芸人の大悟さんの歩く姿に言及したという点です。これは一見、映画の内容とは関係ないように思えるかもしれません。しかし、是枝監督の作品作りにおいては、日常の中に隠された人間性や、何気ない仕草からにじみ出る個性を大切にする姿勢が見て取れます。
例えば、彼の代表作の一つである『歩いても 歩いても』では、家族の何気ない会話や食事の風景を通して、それぞれの登場人物の心情や関係性が繊細に描かれています。特別な出来事が起こるわけではなくても、登場人物たちの表情や仕草、言葉の選び方から、観客は多くのことを感じ取ることができます。
大悟さんの歩く姿を「ずっと見てられる」と評したことは、監督が人間観察の達人であり、何気ない日常の中にこそ、表現すべき真実や魅力があると感じていることの表れではないでしょうか。映画作りは、単に物語を紡ぐだけでなく、カメラを通して人々の営みや感情を切り取り、再構築する作業でもあります。その過程で、監督自身の視点や哲学が色濃く反映されるからこそ、私たちは是枝作品に深く感動し、考えさせられるのです。
今回の講義は、映画の作り手を目指す学生たちにとって、単なる技術論だけでなく、作品に魂を吹き込むための「視点」や「心構え」を学ぶ貴重な機会になったことでしょう。そして、私たち観客にとっても、映画の奥深さや、作り手の情熱に触れることで、今後の作品への期待がますます高まる出来事となりました。
関連データ
今後の予測
是枝裕和監督の作品は、常に社会の動きや人々の心の機微を捉えてきました。今後も、彼の作品は私たちの社会が直面する課題や、人間関係の複雑さを描くことで、観客に深い問いかけを投げかけ続けるでしょう。
一つの可能性としては、デジタル化が進む現代社会において、人間同士のつながりの希薄さや、AIとの共存といったテーマに光を当てる作品が増えるかもしれません。監督ならではの温かい視点で、そうした新しい社会のあり方を考察する作品が生まれることも考えられます。
また、若手クリエイターとのコラボレーションにも注目が集まります。今回の大学での講義のように、若い才能との交流を通じて、新たな表現方法や視点を取り入れ、作品の幅をさらに広げていく可能性も十分にあります。監督自身の経験と、若手の持つフレッシュな感性が融合することで、これまでの是枝作品とは一味違う、新しい魅力を持った作品が生まれるかもしれません。
さらに、国際的な活動も活発化するでしょう。Netflixなどの配信プラットフォームを通じたグローバル展開や、海外の俳優・スタッフとの共同制作も増え、より多様な文化圏の人々に彼のメッセージが届く機会が増えることが予想されます。これにより、是枝監督の作品が、世界の映画界に与える影響はますます大きくなっていくと考えられます。
ニュースタイムライン
2026年6月1日
濱口竜介、是枝裕和、アスガル・ファルハディのカンヌ作品がインドのインパクト・フィルムズによって買収されるVariety
2026年6月8日
出口夏希×蒔田彩珠が実写映画「ルックバック」でW主演、是枝裕和がキャストへの思い語る映画ナタリー
参考引用
“大悟の歩く姿は「ずっと見てられる」
― 映画ナタリー
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