
急拡大するAIインフラの電力需要……光明は「ワットビット連携」に? さくら田中社長と東電が対談
ニュース概要
AIインフラの拡大で急増する電力需要に、データセンターと電力網はどう向き合うべきか──6月10~12日に幕張メッセで開催された「Interop Tokyo 2026」の基調講演では、東京電力ホールディングスの岡本浩氏(上席フェロー)と、さくらインターネットの田中邦裕代表取締役社長が議論を交わした。
解説
最近、テレビやインターネットで「AI」という言葉をよく耳にするようになりましたよね。AIは私たちの生活を便利にする一方で、実はとてつもない量の電気を消費していることをご存知でしょうか?
スーパーコンピューターのような高性能なAIを動かすには、たくさんのコンピューターをまとめて置く「データセンター」という施設が必要です。このデータセンターが、まるで大きな都市の電力消費量に匹敵するほどの電気を使うため、電力会社は「このままだと電気が足りなくなるかも?」と頭を抱えているのです。
6月に開催された「Interop Tokyo 2026」というIT技術の展示会では、この深刻な問題について、データセンターを運営するさくらインターネットの田中社長と、電力供給を担う東京電力の岡本氏が話し合いました。彼らが注目したのは、「ワットビット連携」という考え方です。これは、電気(ワット)と情報(ビット)を別々に考えるのではなく、お互いに協力し合って効率的に使おうというアイデアを指します。
具体的には、データセンター側が「今、どれくらいの電力を必要としているか」という情報を電力会社に伝え、電力会社は「今、どれくらいの電気を供給できるか」という情報をデータセンターに伝えることで、電気の無駄をなくし、安定した供給を目指すというものです。例えば、太陽光発電で電気がたくさん作れる昼間はAIをたくさん動かし、電気が不足しがちな時間帯はAIの稼働を少し抑える、といった柔軟な運用を考えることができます。
これまでのデータセンターは、常に最大の電力を消費できるように設計されていました。しかし、これからは必要な時に必要なだけ電気を使う、もっと賢い運用が求められるようになります。これは、ただ単に節電するだけでなく、再生可能エネルギーのような環境に優しい電気を効率良く使うためにも非常に重要な取り組みと言えるでしょう。私たちの生活を豊かにするAIを、持続可能な形で動かし続けるために、電気と情報の世界が手を取り合って新しい未来を切り開こうとしているのです。
関連データ
今後の予測
AIインフラの電力問題は、今後さらに重要度を増していくでしょう。一つのシナリオとしては、データセンターが再生可能エネルギーの発電施設と直接連携し、自給自足に近い形で電力を賄う動きが加速する可能性があります。例えば、風力発電所や太陽光発電所の近くにデータセンターを建設し、余剰電力を直接利用することで、送電ロスを減らし、安定供給にも貢献するかもしれません。
別のシナリオとしては、AIの計算方法自体がより省エネ型へと進化する可能性も考えられます。現在のAIは膨大な計算を必要としますが、新しいアルゴリズムやチップの開発によって、同じ性能をより少ない電力で実現できるようになるかもしれません。これにより、根本的な電力消費量を抑えることができるようになります。
また、国や地域による電力政策がAIインフラの立地を左右するようになるでしょう。電力供給が安定していて、かつ再生可能エネルギーの比率が高い地域に、新たなデータセンターが集中する傾向が見られるかもしれません。これにより、データセンターの「電力調達」が、企業の競争力に直結する重要な要素となるでしょう。
ニュースタイムライン
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参考引用
“データセンターと電力網の対話が重要
― ITmedia NEWS 速報
“ワットビット連携で効率化を目指す
― ITmedia NEWS 速報
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