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国内2026/6/13 9:45:12
有田焼のルーツたどり日韓交流に 陶祖・李参平の展示 新大久保

有田焼のルーツたどり日韓交流に 陶祖・李参平の展示 新大久保

出典: 毎日新聞 (原典を開く)

ニュース概要

有田焼の陶祖・李参平の特別展「朝鮮白磁の魂を継ぐ」が新宿・新大久保で開催されている。有田焼の発祥に朝鮮人陶工が関わっていることから、「歴史を伝えよう」と韓国出身者らが企画した。コリアンタウンとして知られる新大久保での開催は初。

解説

日本の伝統工芸品として世界に名を馳せる有田焼。そのルーツに、実は海を渡ってきた朝鮮人陶工たちの存在があったことをご存じでしょうか。

今回、東京・新大久保で開かれている特別展「朝鮮白磁の魂を継ぐ」は、まさにその歴史の扉を開く企画です。有田焼の生みの親とされる陶工、李参平(りさんぺい)に焦点を当て、彼が故郷の朝鮮半島から持ち込んだ技術や精神が、どのようにして日本の焼き物文化に新たな息吹を吹き込んだのかを伝えています。

「有田焼」と聞くと、多くの人は華やかで繊細な絵付けが施された美しい磁器を思い浮かべるでしょう。しかし、その誕生は今からおよそ400年前、江戸時代の初めにさかのぼります。当時、日本ではまだ磁器を作る技術が確立されておらず、高級品は中国などからの輸入品に頼っていました。そんな中、豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の際に日本へ渡ってきた陶工たちが、肥前(現在の佐賀県)の有田で良質な陶石(磁器の原料となる石)を発見し、ついに日本で初めて磁器を焼き上げることに成功したのです。李参平はその中心人物の一人でした。

この展覧会がユニークなのは、開催場所がコリアンタウンとして知られる新大久保である点です。これまで有田焼に関する展示は、主に九州や伝統工芸を紹介する施設で行われることが多かったでしょう。しかし、多文化が交錯する新大久保で、韓国出身者たちが中心となって企画されたこと自体が、歴史を再認識し、現代の日韓交流を深めようとする強いメッセージとなっています。焼き物という文化を通じて、過去の複雑な関係性を見つめ直し、未来への対話のきっかけを作ろうとする試みは、非常に意義深いと言えるでしょう。

今回の展示は、単に古い焼き物の歴史を学ぶだけでなく、文化がどのように国境を越え、互いに影響し合いながら発展してきたのかを教えてくれます。異なる背景を持つ人々が協力し、新たな価値を生み出す。そんな普遍的なテーマが、有田焼の歴史には込められているのです。私たちも、身近な伝統工芸品に隠された意外な物語に触れることで、改めて文化の奥深さや、多様性を受け入れることの大切さを感じ取れるのではないでしょうか。

関連データ

有田焼の創業期
17世紀初頭(江戸時代初期)
出典:佐賀県立九州陶磁文化館
李参平の出身地
朝鮮半島
出典:有田町歴史民俗資料館
新大久保の在日コリアン比率
新宿区の外国人登録者数のうち、韓国・朝鮮籍が約3割(2023年時点)
出典:新宿区統計書
有田焼の年間生産額
約30億円(2022年時点の推定)
出典:経済産業省 工業統計調査(陶磁器製造業)を基にした推計

今後の予測

今回の展示会は、日韓の文化交流に新たな光を当てる可能性があります。短期的な視点では、新大久保という場所柄、これまで伝統工芸に接点の少なかった若年層や外国人観光客が有田焼の歴史に触れる機会が増え、認知度向上が期待されます。特にSNSでの拡散を通じて、意外な歴史的背景が話題となり、新たなファン層を開拓するかもしれません。

中期的には、こうした文化交流イベントが継続的に開催されることで、日韓両国の市民レベルでの相互理解が深まることが期待されます。歴史認識に関する議論が時に複雑化する中で、共通の文化遺産を通じて対話の場が生まれることは、両国の関係改善に寄与するでしょう。有田焼以外の分野でも、共通の文化ルーツを探る動きが活発化する可能性も考えられます。

長期的な視点では、日本の伝統工芸品が持つ多文化的な側面が再評価され、国際的なブランディング戦略に活用されるかもしれません。例えば、海外での展示会やプロモーションにおいて、有田焼の国際的なルーツを強調することで、より多様なオーディエンスに訴求できるようになるでしょう。これは、伝統工芸品の持続的な発展にもつながると考えられます。

ニュースタイムライン

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参考引用

「歴史を伝えよう」と韓国出身者らが企画

毎日新聞

コリアンタウンとして知られる新大久保での開催は初

毎日新聞
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