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政治2026/6/12 5:00:00
災害時の道路啓開に関する実態調査 <勧告に対する改善措置状況(2回目のフォローアップ)の概要>

災害時の道路啓開に関する実態調査 <勧告に対する改善措置状況(2回目のフォローアップ)の概要>

出典: 総務省 (原典を開く)

ニュース概要

<経緯> 東日本大震災では、緊急通行車両の移動ルートを切り開く道路啓開(くしの歯作戦)が実行されましたが、くしの歯作戦が災害発生後の立案であったほか、①放置車両の取扱いが不明確であった、②行政からの要請が重複し、民間事業者が対応に苦慮したなどの課題が判明しました。 これを受け、国は、災害対策基本法に基づく防災基本計画において、道路管理者が道路啓開計画を立案するものと明記しました。また、放置車両の移動手続を災害対策基本法の改正により明確化し、その運用のための手引を作成するなど、道路管理者が備えるべき事項や災害発生時の対応手順を明示しました。 総務省では、現場における道路啓開への備えを進めるため、国(地方整備局)、地方公共団体等の取組状況を調査し、令和5年4月に道路啓開計画の策定を推進すること等を国土交通省に対して勧告しました。

解説

大きな災害が起きたとき、救急車や救援物資を運ぶ車が通れるように、がれきや土砂でふさがれた道を早く開くことがとても重要です。これを「道路啓開(どうろけいかい)」と呼びます。特に、災害が広範囲に及ぶ場合、主要な幹線道路から枝道へと、まるで櫛の歯のように順々に道を確保していく「くしの歯作戦」という方法が知られています。

このくしの歯作戦は、東日本大震災の際に初めて本格的に実行されました。しかし、実際にやってみると、いくつかの課題が浮き彫りになりました。例えば、災害が起きてから初めて具体的な計画を立て始めたため、対応が後手に回ってしまったこと。また、被災した道路に放置された車をどう動かすか、ルールがはっきりしていなかったため、作業が滞ることがありました。さらに、国や自治体からの依頼が民間業者に集中しすぎて、混乱が生じたケースもあったのです。

これらの反省を受けて、国は災害対策の基本的な計画を見直しました。具体的には、災害対策基本法という法律に基づいて、各道路の管理者が事前に道路啓開の計画をしっかり立てておくことを義務付けたのです。そして、放置された車両を移動させる手続きも明確になり、そのための具体的なマニュアルも作られました。これにより、いざという時に「誰が」「何を」「どうするのか」が、よりスムーズに進むよう準備が進められてきました。

総務省は、こうした国の取り組みが現場でどれくらい進んでいるか、定期的にチェックしています。国が管理する道路を担う地方整備局や、都道府県・市町村といった地方自治体が、ちゃんと計画を立てているか、必要な準備をしているかを調査し、もし不十分な点があれば改善を促す勧告を出しています。今回の発表は、その後の改善状況を再度確認したもので、どれだけ実効性のある対策が進んでいるかを見る上で大切な情報となります。

私たちが普段意識することのない「道路啓開」ですが、これは災害時の命綱とも言える重要な活動です。もし自分の住む地域で大きな災害が起きた時に、救助や支援がどれだけ早く届くかは、この準備にかかっていると言っても過言ではありません。日頃からの備えが、いざという時の被害を最小限に食い止めることにつながるのです。

関連データ

東日本大震災での道路啓開課題
計画の事後立案、放置車両対応の不明確さ、行政要請の重複
出典:総務省資料
法改正による対応強化
災害対策基本法に基づき道路啓開計画策定を明記、放置車両移動手続き明確化
出典:災害対策基本法
総務省の勧告
令和5年4月、国土交通省に対し道路啓開計画策定推進を勧告
出典:総務省
道路啓開の主な目的
緊急通行車両(救急車、救援物資輸送車など)の通行路確保
出典:国土交通省

今後の予測

今後の道路啓開の取り組みは、いくつかの方向に進むと考えられます。

**シナリオ1:計画の実効性向上と訓練の強化** 各自治体や道路管理者が策定した計画が、単なる書類上のものに終わらず、実際に災害が発生した際に機能するかどうかが重要になります。今後は、計画の内容を定期的に見直し、実際に重機を動かす訓練や、関係機関との連携訓練がより一層強化されるでしょう。特に、放置車両の移動手順や、民間業者との連携をスムーズにするための事前協定締結などが進むと見込まれます。AIやドローンを活用した被災状況の迅速な把握、啓開ルートの最適化なども検討されるかもしれません。

**シナリオ2:地域住民との連携強化** 大規模災害時には、行政や専門業者だけでは対応しきれない場面も想定されます。地域住民が、例えば簡易な道路啓開(倒木の除去など)に参加できるよう、啓発活動や、安全な作業方法の共有が進む可能性があります。また、住民からの情報提供が、啓開作業の優先順位決定に役立つようなシステムが構築されることも考えられます。

**シナリオ3:デジタル技術の活用と情報共有の高度化** 災害発生時の道路状況をリアルタイムで把握し、関係機関間で共有するシステムの導入が進むでしょう。例えば、車両に搭載されたセンサーや、スマートフォンの位置情報などを活用し、啓開が必要な場所や、完了した場所を地図上で可視化することで、作業の効率化と重複の回避が図られます。これにより、より迅速かつ的確な道路啓開が可能となり、被災地への支援が格段に早まることが期待されます。

ニュースタイムライン

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参考引用

道路啓開計画の策定を推進すること等を国土交通省に対して勧告しました。

総務省
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